「8月のクリスマス」と「ふつう」


アマゾンプライムで、
「8月のクリスマス」日本バージョンをみた。
韓国のリメイクなのだそう。


山崎まさよしさん主演で、音楽も山崎さんが担当。
ロケ地は尾道三部作に似てるのかなと思ったら、
富山でした。


最近は映画どころかドラマでさえもみていて長いと感じる。


でもこの映画は静かなのに、目の離せないとてもいい映画だった。
観終わってから、どうして目が離せなかったのだろうと振り返ってみた。


普通の昭和の街並みや営みが懐かしく、
山崎さんの自然なごく普通の青年の持つ雰囲気、
気持ちに寄り添うような、
でも特に感情を揺さぶれるのでもない空気の中に消えていくような音楽と、
昔、どこかの町にあったような写真館の普通だけれど、ちょっと雰囲気ある建物、
そうした一見普通だけれど、じわりじわりとくる良さに引き込まれていった。


今、自分が求めているものはノスタルジーなのかもしれない。



主人公が長くは生きられないというストーリーではあるものの、
そこにフォーカスしてドラマチックに進むのでもなく、
淡々とした日々を演じる脇役の役者の方々がまたよかった。



監督さんは、「西の魔女が死んだ」の監督さんでした。
あの映画も好きだったなぁ。


山崎さんが営む写真館は本当に存在する写真館らしい。
いつか巡礼してみたいと思ったロケ地でした。


普通、なんだけど、何かいい。
そういうのが、なんだかいいなぁ、と最近特によく思う。



今読んでいる本
「普通」が「普通」でなくなったパンデミックの中で書かれた本。
色々な普通が書かれていたが世界的なデザイナーだからこそ感じた東京の、
日本の、本当は普通ではないクリーンな美しさ、きれいさを、
「細胞単位のきれいさ」で築かれたきれいさ、というように述べた箇所は新鮮でした。


日本人特有の、世界を前にすると卑下するような劣等感でもなく、
その逆に、変に日本はすごい、などと自国を鼓舞するような事でもなくて、


当たり前にしていることが実は他国との歴然とした違いをもたらしている、
と考える時、では「個」としての自分はどうなのか。
クリーンな美しさを作り上げる細胞の一つと言えるのか。


などと本題とは違う方向の思考に浸り、自分のことを鑑みてみた。

今年はスイカに恵まれている
感謝感謝