「母への切なる願い」という名の愚痴
81歳の母は父が亡くなって14、15年
ずっと一人暮らしで娘たちにもなんら頼ることなく生きてきた
自分のペースを保つことが何より大切な人なので
むしろ娘ですらも訪ねてくることをめんどくさく思う人だった
今、その母の家を建て替えるため、一時的に妹が手伝いに帰ってきて一緒に生活をしてくれているのだけれど、その間に母は圧迫骨折を2回もしてしまった
そしてその日を境に一人でなんでもやってきたかつての母はいなくなった
81歳なんだから、今までが立派だった
あとは私たちがサポートするよ、と言いたいけれど
母は私たちが思った以上にたちが悪かった
今まで自分が行ってきた数えきれないくらい細分化された家事全般を、
自分ができなくなったことは諦めるのではなく、代わりに全て妹に代行させるようになった
1日30品目を必ず摂ることにしている母に妥協はない
しかも前日と被ってはダメ、あのお野菜はこのスーパー、このお野菜はあっちのスーパーと
母の中での決まり事に変更という文字はない
足りないものが一品目でもあればスーパーへ走らねばならない
代用という言葉も、無いならあるもので済ます、という思考も彼女の中には存在しない
妹は母と暮らすようになってからどんどん痩せていき、今ではガンジーのようだ
昔、父が亡くなって一週間実家に泊まった私は、母の終わらない家事に付き合わされて、
このままでは殺される、と逃げ帰った
今まではよかったのだ
母は一人でそれを行っていたのだから
自分の意思で、自分のために
でも、できなくなったら?
それを他の誰かにやらせるの?
自分の手足のように際限なく使って?
おかしいよ、それ
自分の決めたルーティンを自分で守れなくなったら、
そのルーティンは作り直さなくちゃ
妹も私も、母を手伝いたくないなんて思ってない
だけど、自分で作り上げた100箇条を自分の代わり人にさせちゃいけない
これからは、ほどほどに人任せにすることを覚えてほしい (多分無理)